地方移住1年目のリアル。後悔していること5つ正直に話す
地方移住1年目のリアル。後悔していること5つ正直に話す
「地方移住、最高です!」
そんなキラキラした発信を見るたびに、少しだけ複雑な気持ちになる自分がいます。
移住して1年。正直に言います。後悔していることがあります。もちろん、移住してよかったことも山ほどある。でも今日は、あえてそっちじゃなくて「しんどかった部分」を話そうと思います。
移住を検討している人に、きれいごとだけ伝えるのは違うと思うから。
① 「車がないと何もできない」を甘く見ていた
移住前から「車は必要」とわかってはいました。でも、わかっていることと、実際に体験することは全然違った。
コンビニまで車で15分。スーパーまで車で20分。ちょっと小腹が空いたとき、ふと何かを買い忘れたとき、毎回「じゃあ車で行くか」という判断が必要になる。
東京にいたころは、気が向いたら外に出て、歩きながら考えて、気づいたら買い物が終わっていた。その「ついで」の感覚が、地方では完全になくなりました。
しかも、雨の日や体調が悪い日でも運転しなければいけない。「今日はしんどいな」という日に限って、牛乳が切れていたりする。
車の維持費もバカになりません。ガソリン代、保険、車検……都市部では不要だったコストが毎月かかる。移住でコストを下げたつもりが、車関連の出費でけっこう相殺されています。
② 人間関係の濃さに、最初は正直しんどかった
地方の人は温かい。これは本当です。でも、その温かさに最初は戸惑いました。
引っ越して数日で、近所のおじさんが畑でとれた野菜を持ってきてくれた。嬉しかった。でも翌日も来た。その翌日も来た。そして気づいたら「今日は何してたの?」という会話が始まっていた。
都市部で生きてきた自分には、ちょうどいい距離感というものがありました。挨拶はするけど、深入りはしない。それが心地よかった。
地方では、その距離感が通用しないことがある。悪意は一切ない。むしろ善意の塊。でも、慣れるまでに時間がかかりました。
「どこから来たの?」「結婚は?」「仕事は何してるの?」
都会なら「詮索」と感じるような質問も、ここでは普通のコミュニケーション。最初の数ヶ月は、毎回の会話にじわじわ疲弊していたのが正直なところです。
③ 「自然が近い」は、同時に「自然の脅威も近い」だった
移住前のイメージ:緑に囲まれて、朝は鳥の声で目覚めて、川のせせらぎを聞きながらコーヒーを飲む。
現実:夏に出た虫の種類が多すぎて、名前を調べるのを途中で諦めた。
カメムシ、ムカデ、スズメバチ、名前も知らない甲虫……。家の中に入ってくるものもいれば、庭に巣を作るものもいる。特にムカデは本当に怖かった。噛まれた友人の話を聞いてから、夜中にトイレに行くのが少し怖くなりました。
冬は冬で、雪と霜と凍結。車のフロントガラスが凍っていて、出発が30分遅れることもある。
自然が好きで移住したのに、自然に翻弄される日々。これは想定外でした。「自然と共存する」というのは、思ったより体力と精神力がいることだと気づきました。
④ 仕事と収入の不安は、思ったより長く続いた
リモートワークで移住した私は、「仕事はそのまま続けられる」と思っていました。実際、最初の半年はそうでした。
でも、少しずつ状況が変わってきた。会社の方針でリモートの日数が減り、月に数回は出社が必要になった。片道3時間。それが月に数回あるだけで、体力的にも金銭的にもじわじわ削られていく感覚がありました。
地方で新しい仕事を探そうとすると、選択肢の少なさに驚きます。求人の数が都市部とは比べ物にならない。給与水準も低い。「もし今の仕事を失ったら」という不安が、頭の片隅に常にある。
移住前に「収入の複線化」をもっと真剣に考えておけばよかったと、今は思っています。
⑤ 「帰れる場所」がなくなった感覚
これが一番、予想外の感情でした。
実家は遠くなった。友人たちは都市部にいる。「疲れたから会いに行こう」という気軽さがなくなりました。
移住した土地はだんだん好きになっている。でも、まだ「ここが地元」という感覚には至っていない。都市部にいたころの場所は、もう自分の日常じゃない。
どこにも属していないような、宙ぶらりんの感覚。
移住した人の多くが経験すると後から知りましたが、当事者のときは「自分だけがうまくいっていないのかも」と焦りました。特に移住後半年くらいが、一番しんどかったかもしれない。
それでも、移住をやめたいとは思っていない
後悔を5つ並べておいて、こう言うのも変かもしれないけれど。
朝、縁側に座って遠くの山を見ながらコーヒーを飲む時間は、やっぱり好きです。野菜をくれる近所のおじさんとも、今は普通に話せるようになった。虫への耐性も、ちょっとだけついた(ムカデだけはまだ無理)。
移住は「最高の選択」でも「最悪の選択」でもなくて、ただ「自分が選んだ生き方」なんだと思うようになりました。
もし今、移住を考えているなら——
キラキラした成功談だけじゃなく、こういう話も参考にしてみてください。後悔があっても続けている人間が、ここにいます。
移住に正解はないけれど、「知った上で選ぶ」ことはできる。この記事が、その「知る」ための一助になれば嬉しいです。
あなたの移住、応援しています。







